ここって外国人に伝わる?新海誠監督作『言の葉の庭』編

こんにちは。元LA留学生のナオヤです。前回の山田マスクに引き続き、外国の方々にもアニメの魅力をより正確に伝えるべく、今回は私も大ファンである新海誠監督の『言の葉の庭』をピックアップしてみました。

日常の何気ない風景を煌めく特別な瞬間に描き換える新海誠作品たち。その中でも私が最高傑作と思っている『言の葉の庭』はもう何回見たことか。ぜひ世界中の方々にも余すことなくこの映画を楽しんでもらいたいです。

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『言の葉の庭』は万葉集が出てきたり、新宿御苑や通勤電車、学校のシーンなど、日本的な要素がかなり詰まっています。ですが今回私が気になった「外国人に伝わってる?」と思ったシーンは冒頭の「タイトル」です。

©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

『言の葉の庭』”The Garden of Words”

このタイトルのアニメーションもまた良いんですよね。

このタイトル、『言の葉の庭』という文字の随所に葉や枝が散りばめられたデザインとなっています。日本語が読めなかったとしても、葉っぱが文字に含まれている点については伝わるでしょう。しかし、「なぜ葉っぱか」までは伝わるでしょうか?

『言の葉の庭』の英語版のタイトルは”The Garden of Words”です。”Garden”という単語からこの葉っぱのデザインを連想できなくはないと思います。しかし、日本人から見ると「庭」の部分より「葉」の部分からくる印象の方が強いと思います。(現に「葉」の字が中央に一番くっきりと描かれています。)

さらに言えば、タイトルに「庭」がついている点も、英語では伝えきれない部分があると思います。メインとなる舞台が新宿御苑ということもありますが、「庭」に込められた意味はそれだけではありません。男女ふたりが互いを伝え合う「言の葉」が紡ぎ出す、その物語自体が「庭」となるのではないでしょうか。
“The Garden of Words”は「言葉を伝え合う庭」となりますが、『言の葉の庭』では「言葉が作り出す庭」となるのです。このふたつ、似ているようでまったく違います。前者の主役は「庭」ですが、後者の主役は「言葉」です。そしてこの物語の主役は「言葉」であることは間違いないと思います。古来より互いの意思を伝え合う「ことば」を「言葉」として表現してきた文化があるからこそ、このタイトルは様々な要素を一体にした意味を持つのだと思います。

言語の違いは、その言葉の由来となった歴史や文化が複雑に絡み合い生まれるため、単純な英訳では伝えきることができません。こういった記事で少しでもその溝を埋め、世界中の方々に100%アニメを楽しんでいただきたいです。

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